分子構造情報としてのアンチセンスペプチドホモロジーボックス
Project/Area Number |
08272227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
岡田 秀親 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (30160683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 名月 名古屋市立大学, 医学部, 技官 (60260791)
BARANYI Laj 福祉村病院, 長寿医学研究所, 主任研究員 (10244542)
岡田 則子 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (20160682)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | アンチセンスペプチド / アンチセンスホモロジーボックス / C5aレセプター / C5a / カルシウムインフラックス / 高次構造 / fMLP / 逆転写酵素 |
Research Abstract |
アンチセンスペプチドホモロジーボックス(AHB)を解析するコンピュータープログラムとして作成したANTISを用いて、C5aレセプターのAHBを解析した。その結果、いくつかのAHBが検出された。その中で、C5aレセプターのN末から226番目から245番目の20個のアミノ酸から成るAHBのペプチド(PR226)を10pM作用させると、細胞のC5aレセプターはC5aに対する感受性が増大し、subeffective doseのC5aに対してもCa^<++>インフラックスを起こすようになった。しかし、PR226だけではCa^<++>インフラックスは全く起こさないのでC5aレセプターの高次構造に変化を起こさせC5aとの反応が効率よく起こるようになったと推察された。細菌由来の起炎物質として発見されたfMLP (formyl-Met-Leu-Pro)はC5aと同様に強力なCa^<++>インフラックス誘発因子であり、そのレセプターはC5aレセプターと同様に7回膜貫通型のロドプシンタイプである。しかし、PR226はfMLP刺激に対しては、亢進作用も抑制作用も全く示さなかったので、PR226ペプチドの作用はC5aレセプターに特異的に作用するものと考えられた。 PR226を0.5μMと比較的高濃度で作用させると、C5aのCa^<++>インフラックスに対して逆に抑制効果を示した。超低濃度で亢進作用を示し、高濃度で抑制作用を示すことの分子構造上の解釈については今後の問題として残された。 アンチセンスペプチドの概念に立脚して、HIVの逆転写酵素に対して抑制作用を示すと期待できるペプチドの設計をジェネティックアルゴリズム法により行った。そのペプチドは逆転写酵素に分子比で1 : 100の濃度を加えるだけで強力な抑制作用を示すことができたので、任意の蛋白分子の機能を制御するペプチドを創生する技術としても活用できると期待される結果である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)