レチノイン酸による神経細胞分化におけるCPP-32活性化と神経細胞死の分子機構
Project/Area Number |
08278242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
桃井 隆 国立精神神経センター, 神経研究所・疾病第5部・5部室長 (40143507)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | P19EC / レチノイン酸 / CPP32 / ICE / P13K / ワルトマニン |
Research Abstract |
P19EC細胞はレチノイン酸(RA)による神経細胞分化の過程で多くの細胞がDNA断片化を伴う細胞死を迎える。この細胞死の過程ではCPP32様プロテアーゼの活性化がおこること、またCPP32の特異的プロテアーゼ阻害剤により、この細胞死が抑制されることから、CPP32様プロテアーゼがRAによる神経細胞分化の過程での細胞死に関与していることがあきらかになった。そこで、P19EC細胞のcDNAライブラリーより、二つのCPP32様プロテアーゼCPP32とMch-3を分離し、InSituハイブリダイゼションにより調べて見ると、Mch-3が神経系で発現しないのに対し、CPP32はマウス胚ではDRGを含む感覚系抹消ニューロンに強く発現していた。このようにCPP32は発生過程での神経細胞死に深く関与していることが明らかとなった。また、DRGニューロン細は血清、NGFの除去やP13Kの阻害剤であるワルトマニンによりCPP32様プロテアーゼが活性化され細胞死した。P19EC細胞での細胞死もまた、ワルトマニンにより促進され、一方、bFGFはP19EC細胞でのP13K活性を促進するとともに、CPP32様プロテアーゼ活性を抑制し細胞死を抑制した。このように、神経細胞死をもたらすCPP32の活性化はP13Kにより制御されていることが明かとなった。今後最近P13Kの下流にPKBが存在し、PKBにより細胞死が抑制されることが明かにされつつある。今後、P13K、PKB、PKCとプロテアーゼカスケードの接点の解明が重要とおもわれる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)