マラリア原虫の病原性に係わる分子としての熱ショック蛋白質の機能
Project/Area Number |
08281210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
姫野 國祐 徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 徹 徳島大学, 医学部, 助手 (40274196)
久枝 一 徳島大学, 医学部, 助手 (50243689)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 熱ショック蛋白質 / 原虫感染免疫 / マラリア / HSP90 / HSP65 / 病原性 |
Research Abstract |
宿主HSPの発現について、BALB/c、C57BL/6、SCIDマウスにマウスマラリア原虫Plasmodium yoeliiの強毒株、弱毒株を腹腔内感染させた。感染抵抗性は末梢血の虫血症、致死率で評価した。HSPの発現は腹腔、脾臓のマクロファージの蛋白抽出物をウェスタンブロット法にて観察した。BALB/c、C57BL/6マウスに強毒株を感染させると虫血症は漸次増加し、感染後12日目には全てが死亡した。一方、弱毒株感染マウスでは虫血症は感染後2週ほどでピークに達し、多いものでは70%にもなるがその後原虫は排除される。これらのマウスのHSP65の発現は、弱毒株感染マウスでは感染後6日から腹腔、脾臓のマクロファージに発現がみられ、10日目に強く発現する。しかしながら、強毒株感染では発現が著しく抑制されていた。SCIDマウスは強毒、弱毒いずれの感染にも抵抗性を得ることはできず、感染後10日目には全てが死亡した。BALB/cマウスの弱毒感染でみられたHSP65の発現も、このマウスではみられなかった。弱毒株感染における宿主マクロファージへのHSP65の発現には、CD4^+T細胞が本質的な係わりを持っていた。この現象は、トキソプラズマ感染ではγδT細胞が係わっていたことと大いに異なる。 原虫のHSPの発現について、原虫感染マウス末梢血から原虫を半精製した後HSPの発現を観察した。HSP65、HSP70は強毒株、弱毒株で変わらず強く発現していた。HSP90は強毒株でより強く発現していた。宿主マクロファージへのHSP65の発現機序およびマラリア原虫の毒力にHSP90がどのような関連性を持つかについて、現在解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)