Project/Area Number |
08640134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
加須栄 篤 大阪市立大学, 理学部, 教授 (40152657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 孝 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80047365)
枡田 幹也 大阪市立大学, 理学部, 教授 (00143371)
河内 明夫 大阪市立大学, 理学部, 教授 (00112524)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 熱核 / グロモフ・ハウスドルフ距離 / スペクトル距離 / リーマン多様体の収束 / リッチ曲率 / 接続計量 |
Research Abstract |
熱核の上からの一様評価をもつコンパクトリーマン多様体の族は、GH距離(グロモフ・ハウスドルフ距離)およびSD距離(スペクトル距離)に関して全有界である。しかしGH距離とSD距離両方の基本列を考えた場合、両方の極限の関係は一般にはよくわかっていない。この研究では、まずファイバー束の接続計量を使って、(1) GH距離、つまり距離空間としてあるファイバーに沿って退化した極限を持つが、SD距離に関しては退化のない正則な極限をもち、2つの極限は位相的に異なる例(2) GH距離、SD距離両方に関して、あるファイバーに沿って退化した極限をもち、2つの極限は位相的に同じである例(3)(接続計量の特徴としてこのリーマン多様体列の体積は一定であるが)GH距離に関してすべてのファイバーが退化する例、等を構成して、リーマン多様体の収束理論の発展のための実験を行った。また接続計量に関連して、群作用の視点からリーマン多様体の収束理論の考察を行った。 一方、考えているリーマン多様体の列のリッチ曲率が下から一様に押さえられているときは、距離球体に関するノイマンタイプのポアンカレ不等式が一様に成立し、また体積比の一様性が成り立つことがよく知られており、リッチ曲率の関係する幾何解析の基本となっている。より一般にこれらの評価式の一様成立の下では、GH距離極限とSD距離極限は位相的に同じであることを、この研究に於いて明らかにした。またこれらの評価式の一様成立の下に、位相的にその複雑さを増しながら(第1ベッチ数が無限に大きくなりながら)、GH距離では複雑な距離に収束し、しかしSD距離では単純なリーマン多様体に収束する例を構成した。リッチ曲率の一様下限の条件下ではこのような例は存在せず、GH距離極限とSD距離極限の強い結びつきが予想されるが、この問題の解決は今後の重要な課題である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)