Project/Area Number |
08640326
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長田 哲也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80208016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025483)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 星間減光 / 銀河中心 / 赤外線観測 |
Research Abstract |
銀河系の中で遠方にある大質量星の赤外線観測を行なった。まず、銀河中心近くの大質量星の星団2つを赤外線天文衛星ISOで撮像分光観測し、その結果を解析した。星団の星には波長2.8μm付近にO-H振動による吸収、4.2μmにCO_2、4.7μmにCOによる吸収が見られ、また7μmにアルゴンの輝線を示す領域も観測された。COの吸収は従来の観測で詳細に調べられていたが、他は今回はじめてこれらの星団に観測されたものである。特にCO_2の存在を確立したことは、星間空間の物理状態に拘束をあたえることになる。次に、銀河系のさまざまな方向にC-H結合を含む星間塵があまねく分布していることを見出した。これは、主に晩期型のスペクトルを持つ数十個の巨星・超巨星を背景光源として用い、3μm帯の分光観測からC-H結合に特徴的な3.4μm吸収を検出したもので、サンプルの数の多さと銀経方向の多様性でこれまでの観測を圧倒する。また、これらの星の2μm帯の観測から数個の早期型の大質量星と考えられる天体を発見した。これらは従来星間減光の研究にもっぱら用いられてきたCygOB2#12と同程度かそれ以上に星間減光を受けており、しかも分子雲の背後にある天体ではない。したがって、希薄な星間空間の減光に関するこれからの研究に重要な意味をもつと考えられる。 さらに、将来大きな減光を受けた大質量星を数多く発見するための冷却広視野カメラを製作中である。冷却系の試験は終了し、金属鏡の製作も完了した。光学系の検査・組立の後、名古屋大学キャンパス内の赤道儀に搭載して観測を開始する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)