Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
希薄予混合乱流火炎中の局所層流燃焼速度を計測するため,次の実験研究を実施して,初歩的結果を得ている. 実験方法 実験に用いた燃焼装置は密閉容器で,向かい合う2面に直径80mmの観察窓,他の4面には直径100mmの多孔板を配置した内径120mmの直交相貫体となっている.中心点火により混合気を着火させ,火炎は中心より外側へとほぼ球形で伝播する.層流火炎の場合,球形火炎の直径が静電探針により計測され,これが60mmとなる時点を撮影した.また,乱流火炎の場合では,火炎形状が不規則となるため,撮影タイミングは層流火炎の場合と同じ圧力上昇の時点を撮影した.同じ混合気に対して撮影した火炎断層写真はパソナールコンピューターに取り込み,2色化を施した.等方乱れ場での燃焼のため,火炎の形状も等方性を持つものとして2次元曲線のフラクタル次元を計測して,フラクタルの理論により火炎の面積を算出し,さらに火炎面積を乱れ強さの関数として整理した.火炎断層写真撮影時に同時計測された火炎の質量燃焼速度を用いて,局所層流燃焼速度のアンサンブル平均値を算出した. 初歩的結果及び問題点 現時点では3種類の炭化水素燃料(メタン,エタンとプロパン)の希薄混合気(当量比を0.5より0.1刻みで1.0まで変化させたもの)について計測し,その計測値を従来圧力上昇曲線を用いた熱力学方法による計算結果との比較を行った.両者には多少の差が認められたものの,本実験方法による結果の方がばらつきが大きいことがわかった.その原因として,撮影時刻の制御方法(燃焼初期の圧力が小さくノイズや振動のようなものが相対的に大きい)や,写真の画像処理の際に解像度(現在640×400ピックセル)が不足していることなどが考えられ,今後,実験方法の再検討と画像処理法の改善を行う予定である.
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