Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
三相かご形誘導電動機(以下,IMと略記)は,構造が簡単,堅牢,低価格,保守が容易などの理由から,一般産業機器の動力用などとして幅広く用いられているが,その負荷時の電磁振動は,極めて難解な問題であるため,未解明な部分が多数残存している。本研究では,IMの負荷時に生じる電磁振動の発生原因,発生の特徴などを理論的かつ実験的に検討している。平成8年度は,主として,IMの負荷時電磁振動の発生の特徴を明確にし,その発生原因を究明するために,固定子と回転子とのスロット数組合せを多数行い,電磁振動の発生状況を詳細に実験した。また,個々の振動成分の発生原因となる高調波次数関係などを理論的に明確にした。その結果,負荷時には同一周波数に発生原因の異なる2種類の電磁力波を生じること,負荷に対して電磁振動の大きさの変化が3種類に大別できること,スロット数組合せによる電磁振動の発生の特徴などを明らかにした。更に,IMの負荷時電磁振動を検討する場合,機械系の共振の影響をできるだけ排除する必用があることおよび排除するための実験方法の確立などを行った。平成9年度は,主として,斜めスロットが電磁振動に及ぼす影響を詳細に検討した。その結果,負荷時電磁振動にも斜めスロットが有効であること,電磁振動の発生原因となるギャップ中の高調波磁束の相互作用の過程を明確に示すことなどができ,電磁振動とその発生原因となる高調波次数の斜めスロット係数との関係を理論的かつ実験的に明らかにした。従って,負荷時電磁振動の小さなスロット数組合せおよび負荷時電磁振動を抑制する斜めスロット角の決定などに有用な基礎的知見を確立できた。
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