高温超伝導体の混合状態における量子化磁束のダイナミクス
Project/Area Number |
08650385
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
藤吉 孝則 熊本大学, 工学部, 助教授 (80212190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 邦幸 熊本大学, 工学部, 教授 (90040401)
久保田 弘 熊本大学, 工学部, 助教授 (20170037)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 高温超伝導体 / 量子化磁束 / 磁束ピン止め / 光励起 / 磁束クリープ / ピン分布 |
Research Abstract |
YBa_2Cu_3O_<7-δ>エピタキシャル薄膜に光を照射してその応答を測定した.この光応答にはボロメトリック効果によるものと非ボロメトリック効果によるものとがあり,これらを分離した.超伝導転移温度近傍の温度領域では光応答はほとんどボロメトリック効果によるものであるが,低温の領域では非ボロメトリック効果による応答が見られた.この温度領域は磁束クリープ領域と一致しており,また,磁界増加とともに非ボロメトリック効果にる応答が大きくなることから,光により量子化磁束の運動が励起されていると結論される.つぎに,光照射下の電流電圧特性の温度磁界依存性を測定した.光を照射すると磁束状態遷移温度付近で電流電圧特性が大きく変化し,また光によりスケーリングパラメータが変化することを見いだした.これは光によりピンポテンシャルの強度分布に変化が起こることを示している. 量子化磁束のミクロなホッピング過程をモデル化して,磁化緩和現象の計算機シミュレーションを行った.ピンポテンシャル分布を導入することにより従来の磁束クリープモデルでは説明不可能であった電圧電流特性を得た.量子化磁束間の相互作用,ピンポテンシャルの分布により電流電圧特性が変化することを示した.また,ピンの空間的は位置を操作することにより,弱いピン止めの場合も量子化磁束の運動の抑制が可能であることを示した.また,量子化磁束のホッピング運動に対してホッピングの待ち時間関数をもしいた理論解析を行い,理論的に電圧電流特性を導いた.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)