接地境界層乱流中の構造物に作用する風荷重の評価に関する研究
Project/Area Number |
08650551
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
構造工学・地震工学
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宇都宮 英彦 徳島大学, 工学部, 教授 (90035626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SCHRADER Pet 徳島大学, 工学部, 助手 (50274254)
長尾 文明 徳島大学, 工学部, 助教授 (40172506)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 風洞実験相似則 / 境界層乱流 / 低層屋根面圧力 / 乱れの強さ / 平均風速鉛直速度勾配 / Jensen number |
Research Abstract |
低層構造物に作用する風荷重評価において、風荷重を支配する接近流の乱流因子について考察した.特に、風洞実験的な手法で、この種の荷重を決定する場合に、風洞内に模擬すべき境界層乱流について、支配的な因子を明確にすることで、相似条件を緩和することの可能性が拡がる。 ここでは、低層陸屋根構造を対象とし、これを特性の異る数種の境界層中に設置して、屋根面圧力の変化を計測し、圧力形成を支配する乱流パラメーターを抽出することを試みた。本研究で着目した乱流因子は、境界層厚さ、平均風速鉛直分布(速度勾配)、乱れの強さ、乱れのスケール、パワースペクトル等である。これらの乱流を生成させる手段としては、スパイヤとラフネスブロックによる境界層乱流と、格子による一様乱流場が用いられた。 実験的手法による検討の結果、従来から指摘されていた実験相似上重要であるとされる「乱れの強さ」は、屋根面圧力の形成において必ずしも支配的な役割を持たず、むしろ軒高レベルにおける平均風速の「速度勾配」の働きが重要であることが示された。また、この軒高での速度勾配は、従来から風洞相似則として用いられていたJensen number(H/Zo;軒高/粗度長)の逆数に対応するものであることも同時に示した。さらには、速度勾配が支配的な働きをする理由として、構造物前面における死水領域の役割を指摘している。これについては、今後なお検討を進める必要があるが、現時点では、風洞実験においては、速度勾配を相似させることが極めて重要であるとの結論を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)