Project/Area Number |
08650927
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
加部 八恵子 玉川大学, 農学部, 教授 (40074421)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 微生物脱硫 / 深度脱硫 / Rhodococcus / 軽油 / ジベンゾチオフェン / 4,6-ジメチルジベンゾチオフェン |
Research Abstract |
軽油中の難分解性イオウ化合物であるジベンゾチオフェン類の硫黄を微生物の働きを利用した常温・常圧で分解除去する新しい脱硫プロセスの開発を目的として研究を行なった。 本計画に先立って取得した、ジベンゾチオフェンの硫黄を酸化分解し、硫酸イオンに変換して脱硫する能力を有する細菌Rhodococcus BIM株は、イオウ源としてジベンゾチオフェンを含むn-デカン中で活発に増殖し、ジベンゾチオフェンは脱硫され、2-ヒドロキシビフェニルが生成した。 また、従来の触媒を用いる水素化脱硫法では脱硫が困難な4,6-ジメルジベンゾチオフェンも本菌は容易に脱硫することができ、ジベンゾチオフェンの脱硫生成物に相当する生成物が生成した。 本菌を軽油の脱硫に適用したところ、少量の接種により著しい増殖を示した。菌は培養液の水相よりむしろ油相に好んで生育し、培養後期には水と油が完全に乳化した。その培養液からエーテル抽出により軽油を回収することができ、軽油の回収率はほぼ100%であった。培養前後の軽油中の含イオウ多環芳香族化合物をFPD検出器を備えたガスクロマトグラフおよび質量分析を行なったところ、ジベンゾチオフェンはもとより、4-メチルジベンゾチオフェンおよび4,6-ジメチルジベンゾチオフェンもかなり減少していた。 さらに、従来の方式で脱硫した軽油に本菌を適用すると4,6-ジメチルジベンゾチオフェンの脱硫だけでなくよりメチル基の多いものも脱硫されていた。 本法は従来の水素化脱硫とは逆にイオウ分が少ないほど脱硫率が高く、本法が深度脱硫に適していることが判明した。
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