Project/Area Number |
08670001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
大森 行雄 旭川医科大学, 医学部, 助手 (10142803)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 副腎髄質細胞 / 開口放出 / アセチルコリンレセプター / 個体発生 / 免疫組織化学 / カルシウム / アドレナリン / ノルアドレナリン |
Research Abstract |
発生過程のラット副腎髄質細胞においてニコチニックおよびムスカリニックアセチルコリンレセプターに関連した放出機構がどのように発現、完成するかについて形態学的および生理学的に検索し、以下のことが明らかになった。 1)免疫組織化学的には胎生14日で、副腎髄質細胞はノルアドレナリンのみを産生し、胎生16日から出生時まではアドレナリン、ノルアドレナリンが同一細胞で産生され、生後2、3日以後はアドレナリンとノルアドレナリンはそれぞれ異なる細胞で産生されていた。 2)電顕では胎生14日から17日では副腎髄質細胞、神経線維はともに未熟で、胎生18日では髄質細胞の分泌顆粒、神経線維内の神経伝達物質が増加し始め、この頃に一致してカルバコール投与刺激によってしばしば副腎髄質細胞の開口放出が観察された。 生後2、3日以後の髄質細胞ではアドレナリン、ノルアドレナリンの各細胞に分かれ、かつ神経線維も神経伝達物質の増加が見られた。 3)カルシウム測光システムの結果、胎生16日の分離髄質細胞ではメサコリン、ニコチン刺激とも細胞内カルシウムの変動を引き起こさなかった。胎生19日の髄質細胞ではニコチンにのみ反応し細胞内カルシウムが変動した。出生から生後3日では、髄質細胞はメサコリンとニコチンの両方に反応を示し始め、生後1週以後では成体におけると同様メサコリンとニコチンに反応して明確な細胞内カルシウムの変動が見られた。以上の結果より、発生過程のラット副腎髄質細胞では胎生18、19日頃にまづニコチニックレセプター関連の放出機構が現れ、ついで生後1週間以内に神経系の発達とともにムスカリニックレセプター関連の放出機構が出現、完成することが明らかになった。
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