Project/Area Number |
08671738
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小坂 誠 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (40186664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝淵 知司 岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | セボフルレン / 無機フッ素 / 腎障害 / チトクロームP-450 |
Research Abstract |
実験過程で、実験方法を多少変更した。 実験動物は白色雄性家兎を用い、先ずピリジンを用いて肝チトクロームP-450(P-450)が誘導される様子を調べた。前日ピリジン150mg/kgを腹腔内投与したものでは、P-450は3.0±1.4nmol/mg protein (mean±SD)とコントロール(1.6±0.1)に比べて有意に(p<0.05)高値であり、ピリジンにより確かにP-450が肝に誘導されていることが確認された。 次に、ピリジンでP-450を誘導した群としていない群に分けて、3.5%セボフルレンを12時間吸入させて血漿無機フッ素濃度(S-F)と腎障害パラメータを測定・比較した。S-FはP-450誘導群、非誘導群でそれぞれ42.6±16.0,38.5±13.2μmol/L (mean±SD)と有意差が見られず、血漿クレアチニン、尿中β-N-アセチルグルコサミニダーゼも両群間に差がなかった。 ここまでのところ、ピリジン150mg/kg腹腔内投与で肝P-450を誘導しても3.5%セボフルレン12時間吸入家兎においては、S-Fが有意に上昇することなく、腎障害も発生しない結果となった。P-450が誘導されているにもかかわらずS-Fが上昇しなかった原因としては、1)一旦誘導されたP-450がセボフルレン代謝過程で早期に崩壊してしまった、2)ピリジン(一般的にはP-450 2E1の誘導物質)によってP-450 2E1以外の分子種が主に誘導されていた、等が考えられる。 一応ここまでの結果によると、P-450が誘導された場合でもセボフルレン吸入によって腎障害は発生しないということになるが、セボフルレンの腎に対する安全性についてはさらに詳細な検討が必要であると思われる。
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