Project/Area Number |
08680121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山崎 昌廣 広島大学, 総合科学部, 助教授 (40128327)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 脊髄損傷者 / 心拍数 / 心拍出量 / アームクラレキング運動 |
Research Abstract |
心臓を支配する交感神経前ニューロンの細胞体はTh1からTh5の分節に存在することが知られている。したがって、このレベルの脊髄を損傷すると心臓の調節に何らかの影響があることが予想される。そこで、本研究では心臓交感神経支配が遮断されているTh5以上の脊髄損傷者(脊損者)の運動時循環応答を明らかにするために、このレベル以下の脊損者及び健常者との比較を行った。被験者は脊損者11名(Th3〜L1)及び健常者5名であった。脊損者のうち4名は脊損レベルがTh3とTh4であった。運動は腕回転エルゴメータを用いて行い、運動強度は各被験者の最大酸素摂取量の20、40及び60%とした。各運動強度において10分間の腕回転運動を行わせ、その間の心電図R-R間隔をMacLab/4eを用いて連続測定した。また、心拍数が定常状態になったときに、二酸化炭素再呼吸法から心拍出量を求めた。各作業負荷における定常状態では、脊損者の心拍数は健常者よりも高かったが、心拍出量は両群で似たような値を示した。さらに、脊損者間での比較では、脊損レベルが高いほど心拍数が高い傾向にあった。これらの結果は、脊損レベルが高いほど一回拍出量が低いことを意味しており、一回拍出量の低下を補償するために心拍数が増加したものと考えられる。運動開始直後から定常状態に達するまでのR-R間隔の変動比較すると、定常状態に達するまでの時間は脊損レベルの影響は認められなかった。安静時からすでに脊損レベル上位者の方がR-R間隔は短く、運動中においても同じような現象が認められた。Th5以上の脊損レベル者の運動時循環応答の特徴として、一回拍出量が少ないのに対し、頻脈であることが示された。
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