Project/Area Number |
08680833
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
五十嵐 道弘 群馬大学, 医学部, 助手 (50193173)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 成長円錐 / SNARE機構 / シンタキシン / 小胞融合 / シナプス終末 |
Research Abstract |
成長円錐の機能の一つは神経突起の伸長であり、このためには膜面積の拡大が生ずる必要がある。報告者は「シナプス小胞の融合と同じメカニズムで小胞融合が成長円錐で生じて、突起の膜面積が拡大する」という仮説を立てた。ボツリヌス毒素C1と合成ペプチドを用いて培養神経細胞の成長円錐退縮という形態学的変化の直接的観察により、その仮説が正しいことを証明した。次いで、成長円錐におけるシンタキシンの生化学的な役割を検討するため、成長円錐の細胞分画法を用いて、成長円錐、成長円錐膜、成長円錐小胞を単離して、蛋白質間相互作用を詳細に調べた。シナプス小胞が存在しなくても、成長円錐小胞にはシンタキシン、SNAP-25,VAMPの3種で構成される80kDa複合体が結合していた。この複合体の存在は、成長円錐において伝達物質放出の準備に依存しない過程でのSNARE機構が存在することを意味している。しかし、このSNARE機構はシナプス終末のそれのコピーではないことが、明らかとなった。すなわち、成長円錐にはシナプス終末には存在するいくつかの(小胞融合に抑制的に働く)制御機構が欠如していることが証明された。これらの結果は、成長円錐においてはシナプス終末ほど厳密に小胞融合が抑制されていないことを意味し、軸索成長のために持続的に成長円錐でSNARE機構依存性の小胞融合が生じていることを意味する。またシナプス関連蛋白の成長円錐への集積過程を調べて、シナプス終末の形成は段階的なシナプス関連蛋白の蓄積によって生ずることを証明した。
|