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ソクラテスにおける幸福主義の研究

Research Project

Project/Area Number 08710001
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Philosophy
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

中澤 務  北海道大学, 文学部, 助手 (10241283)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywordsプラトン / ソクラテス / 幸福 / 主知主義 / 徳
Research Abstract

本研究では、初期プラトン哲学におけるソクラテス的主知主義の内実を明らかにする作業の一環として、ソクラテスの幸福主義の問題に焦点を当て、ソクラテスの幸福概念の内実ならびにその主知主義との関係について、次に挙げるような具体的研究を行った。(1)初期対話篇において、いわゆる「徳の十分性テ-ゼ」が表明される文脈を、『ソクラテスの弁明』、『クリトン』、『ゴルギアス』、『エウテュデモス』、『国家』篇第I巻等整理・検討した。(2)『ゴルギアス』篇を中心に、初期プラトン哲学全体における徳と幸福との関係についてのこれまでの研究成果を、英米圏の研究を中心に調査・整理した。このテーマに関する英米圏の研究、特にVlastosやZeylなどの研究は非常に質の高いものであり、基本的な見方は間違ってはいないが、テキストの詳細な検討の結果、これらの解釈には不十分な点も多く、彼らの解釈をさらに発展されることが可能であることが判明した。(3)『エウテュデモス』篇において提示されているソクラテスの主張を検討した。この対話篇は、従来の解釈の発想の一つの重要な典拠となっているが、この問題を回避するための方策を模索した。以上の作業によって、最初に立てられた予想(すなわち、ソクラテスは楽観的な主知主義を抱いていたから徳と幸福との必然的なつながりを主張したのではなく、むしろ、人間の生の価値と、徳の発揮によって実現される人間の倫理性との密接な結びつきを協調したかったからこそ、パラドクシカルな見解を表明したのだという予想)が的外れなものでないことが明らかとなった。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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