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再販制から見た日本型流通システム

Research Project

Project/Area Number 08730063
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Commerce
Research InstitutionOsaka Gakuin University

Principal Investigator

加茂 英司  大阪学院大学, 流通科学部, 講師 (20278550)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Keywords再販制 / 日本型流通システム / 適者生存原理 / マーケティング戦略
Research Abstract

適者生存原理を用いた調査によると、いわゆる日本型流通システムを機軸にした流通形態をとっている自動車、家電、医薬・化粧品の業界においては、中小零細小売店の大規模小売店に対する相対的生産性は高いと言える。全業界平均の相対的生産性は、高度成長期の絶頂期である1970年前後に1を越える以外、大規模小売店の生産におよばないが、日本型流通システムを採用している業界に限れば、かなり長期間において大規模小売店のそれを上回っているという驚くべき事実が浮かびあがる。
これは、小売り価格維持を容易にするために様々な販売支援を行うことによって中小零細小売店を温存しようとしたマーケティング戦略の結果であり、自動車、家電におけるヤミ再販を含む再販制度、あるいは独占禁止法の例外措置によって守られた医薬、化粧品、出版の再販制度は、そのマーケティング戦略の中核をなすものである。
ただ、この事実が、小売り価格の下方硬直性をもたらし、社会的厚生に反すると決めつけることには問題がある。というのも、自動車、家電、医薬、化粧品という業界こそが、戦後の日本経済の牽引車であったことは間違いの無い事実であり、それらが牽引車でありえた原因に、多額の生産者利益から生み出された豊富な新製品開発があったからである。その意味で、再販制と多様な製品開発という日本企業のマーケティング行動の二大特徴は、両刃の剣として機能してきた。
現在、新聞、書籍の業界における再販制度、また、化粧品業界における再販制度に関する議論はさかんに新聞紙上をにぎわしているが、短期的視点からのみ議論することには、日本経済の活性化をそこなう多大な危険が存在するであろう。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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