Project/Area Number |
08770337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
安藤 聡一郎 順天堂大学, 医学部, 助手 (00281353)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | B型肝炎ワクチン / 反応性関節炎 / HLA-B27 |
Research Abstract |
HBワクチンのペプチドの中でHLA-B27と結合する可能性のあるモチーフが3カ所存在し、それらが抗原提示細胞のHLAに結合して、T細胞を活性化しているのではないかという仮説をたてた。 結果1)患者リンパ球とHBワクチンとの混合培養:同様の症例を報告しているBiasiらの方法に従って行った。患者リンパ球をHBワクチンとともに4日間培養し、リンパ球の活性化をMTTアッセイで測定した。結果は患者リンパ球とコントロールとの間に有意な差は認められなかった。 2)^3H-サイミジン取り込みによる、リンパ球幼若化試験:患者に投与されたHBワクチンはサブタイプadrのものであるが、サブタイプの異なるワクチン(adw)と、ネガティブコントロールとで比較検討した。結果はそれぞれ、1068cpm、907cpm、824cpmと、有意な差ではないがサブタイプadrのワクチンにリンパ球幼若化反応が強い傾向がみられた。 3)HBワクチンペプチドとHLA-B27陽性細胞との結合能:HLA-B27と結合する可能性のある、HBワクチンの3カ所のヘプチドモチーフのうち特に、160位にアルギニンを含む、アミノ酸配列は、サブタイプadrとadwとを区別する部分でもあるので、この部分の9個のアミノ酸を合成した。これをビオチン化し、HLA-B27陽性のCIR細胞とともにインキュベートし、FACSにて合成ペプチド結合CIR細胞のpercentageを算出した。またこの結合が投与したHBワクチンにより抑制されるかを検討した。この結果、合成ペプチドはCIR細胞と結合するものの、HBワクチンによっては抑制されず、非特異的結合の可能性が高かった。 考察:以上の結果から、HBワクチンは患者リンパ球を刺激する傾向は認められたが、その機序として我々が推測したペプチドがHLA-B27と結合してT細胞を活性化するという可能性は否定的であった。
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