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食物アレルギーラットにおける腸管透過性の変化およびそれらに与える薬剤の影響について

Research Project

Project/Area Number 08770578
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Pediatrics
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

大塚 武  昭和大学, 医学部, 助手 (20231201)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords食物アレルギーラット / 腸管透過性 / 腸管病態変化
Research Abstract

目的:
オブアルブミン(OVA)感作ラットを用い,OVAで投与後,一定間隔でβ-ラクトグロブリン(BLG)を経口投与し,投与2時間後のBLGの血中濃度を測定した.その値を腸管透過性のマーカーとし,腸管の病態変化(経時的腸管透過性の変化)を検討した.
対象及び研究方法:
1)対象ラットは6週齢のオスのBrown-Norwayラットを用いた.
2)方法
実験群ではOVA10ugとアジュバントとしてアラム4.0mgを混和したものを腹腔内投与し,10日後に再度,腹腔内投与し感作した.一方コントロール群では生食0.1mlとアラム4.0mgを腹腔内投与し,10日後に同様の操作をした.まず,Pre Testとして,OVAで感作されたラットを用い,OVAで経口的に負荷後,1時間後においてβ-ラクトグロブリン(BLG)を経口的に投与し,4時間まで経時的にBLGの血中濃度をFLISA法にて測定した.次に腸管炎症の場で,高分子蛋白の吸収が最大となる2時間値を用い,1,3,6,12,24時間後(それぞれを1,2,3,4,5群に分け)にBLGを経口的に投与し,各群でBLGの血中濃度(腸管透過性)を比較検討した.また各群の小腸病理学的検討(HE染色,トルイジンブルー染色)もおこなった.
結果:
1),Pre Testでは血中には負荷30分より出現し60分,120分,240分にて最高血中濃度を呈したが,60分値,120分値,240分値間において,有意差は認められなかった.
2),5群間のBLGの血中濃度は1群,3群,5群に出現し,各群間では有意差は認められなかった.しかし,2群,4群ではBLGの出現は認められなかった.
3),小腸病理組織所見(HE染色)によると,1群(HE染色)において,小腸絨毛の軽度の浮腫が認められただけだったが,(トルイジンブルー染色)においては,小腸絨毛粘膜にマスト細胞の増加が認められた.2群では,小腸絨毛の著しい浮腫が認められた.3群(HE染色)において,絨毛粘膜に好酸球の浸潤が認められた.また,4群では著名な杯細胞の増加が認められた.さらに,5群では,部分的な小腸絨毛の萎縮像が認められた.
考察:
負荷後直ちに認められたBLGの腸管吸収過程は,マスト細胞の関与による粘膜傷害とそれに続く,粘膜浮腫によるものと考えられたが,再び,負荷6時間より認められた機序は、小腸絨毛粘膜の好酸球の浸潤による新たな粘膜傷害と小腸吸収上皮細胞に代わって,杯細胞の著名な増加による結果と考えられた.さらに,負荷24時間からのBLGの吸収の亢進は,部分的な小腸絨毛の萎縮によるものと考えられた.このように3相性に,しかも同程度にBLGの腸管吸収が認められた機序に関してはIgE dependentの即時相だけでなく,連発相,後連発相も関与して抗原吸収に影響を及ぼしている可能性が示唆された.

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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