食行動異常を伴う精神疾患患者における肥満遺伝子産物(レプチン蛋白質)の動態
Project/Area Number |
08770769
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
|
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
糸賀 基 島根医科大学, 医学部, 助手 (00263525)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | レプチン蛋白質 / レプチン受容体 / 食行動異常 / 血中動態 / GAPDH / NO / ADP-リボシル化反応 |
Research Abstract |
今回の申請後、ヒト血中レプチン動態についての報告がなされた。またレプチン受容体についての報告もなされている。肥満患者の血中レプチン濃度は低値を示さず、肥満とレプチンとの関係は単純ではなく、レプチン受容体の感受性や細胞内情報伝達を含めた考察が必要と考えられている。したがって、研究目的にヒト死後脳におけるレプチン受容体の発現状況の検討と細胞内情報伝達の検討として、グリセルアルデヒド3ーリン酸脱水素酵素(GAPDH)の翻訳後装飾の検討を加えた。 体重、皮下脂肪、摂食状態等の栄養状態および、抑うつ感、疲労感等の感情状態をあらかじめ調べた正常者と、島根医科大学付属病院精神科神経科入院中および外来通院中の患者より血清および脳脊髄液を検体として採取した。 血中および脳脊髄液中レプチンの動態を検討するにあたり、検体をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法にて分離した後、抗レプチン抗体を用いウェスタンブロットを行い、ECLによりフィルム上で検出し、フィルム上のバンドをデンシトメーターにて定量かする予定ではあったが、この方法では検出感度に問題が残り、再現性も乏しいものであった。抗ヒトレプチン抗体を購入し、ラジオイムノアッセイで血中レプチンの検出を試みている。またこの研究と並行して、ヒト死後脳におけるレプチン受容体の発現状況の検討に必要である抗ヒトレプチン受容体抗体を作製するため、組み換え体レプチン受容体を作製しつつある。 細胞内GAPDHは糖代謝に関係する酵素の一つであるが、最近、この酵素のADP-リボシル化が一酸化窒素(NO)により、増強されることが知られている。申請書等はこのADP-リボシル化反応について、詳細な生化学的検討を加え論文として報告した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)