Project/Area Number |
08770836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
吉村 昌佳 関西医科大学, 医学部, 助手 (50278644)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ヒト絨毛性ゴナドドロピン / 甲状腺乳頭癌 / 異所性ホルモン産生腫瘍 / 甲状腺刺激ホルモン |
Research Abstract |
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)産生能を有するヒト甲状腺癌細胞(B-CPAP cell)(Paulin C et al,C R Acad Sci Paris315:493〜498,1992)を、T_4およびseleniumを含む10%FCS添加RPMI-1640mediumで6日間培養した培養液中には、4200IU/LのhCGの免疫活性が存在した。これを透析、凍結乾燥した後、Sephacryl S-200 columnにて精製して得られた異所性hCG(1440 IU/mg)を用い、培養ラット甲状腺FRTL-5細胞におけるcAMP産生と^3II-Tdrとりこみを指標とする甲状腺刺激および増殖促進活性を測定した。その結果、用量反応性のcAMP産生および^3II-Tdrとりこみが認められ、免疫活性あたりの生物活性はstandard hCG(CR-127)と有意な差を認めなかった。更に、固相化抗hCG-βモノクロナル抗体を用いてB-CPAP細胞培養液中のhCGの吸着操作を行ったのちに前述の如くcAMP産生能を検討したところ、抗体処理前に比較して有意なcAMP産生の低下(7.1±0.7 vs 2.6±0.8 pmol/μg DNA,p<0.05)が認められた。これらの結果より、B-CPAP細胞が産生する異所性hCGそのものに甲状腺刺激活性および甲状腺細胞増殖促進活性が存在し、甲状腺細胞に対してparacrineとして作用する可能性が考えられた。次に、chronatofocusing(PBE 94)を用いて異所性hCGを等電点の異なるisoformに分離してそのpatternの検討を行ったところ、hCG CR-127と同様にpI3.2のacidic isoformが最も優位であったが、甲状腺刺激活性が高いと考えられるpI5.7-5.3のbasic isoformのsmall peakも認められ、異所性hCGの糖鎖の一部に分子多様性の存在する可能性が考えられた。
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