Project/Area Number |
08770960
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小川 哲史 群馬大学, 医学部, 助手 (60272241)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 膵臓癌 / 分化誘導療法 / アポトーシス |
Research Abstract |
膵臓癌に対する分化誘導療法を開発する目的でヒト膵臓癌細胞株を用いて以下の基礎的検討を行った。分化誘導剤として白血病細胞株で分化誘導効果が認められているDNAメチル化阻害剤Azadeoxycytitine(ADC),蛋白キナーゼC刺激剤Tetradecanoyl-phorbol-acetate(TPA)及びビタミンA誘導体All-trans-retinoic acid(ATRA)を用いてin vitroでのヒト膵臓癌細胞株の増殖抑制効果を検討したところ、ADCのみ濃度依存性に増殖抑制効果を認め、TPA,ATRAは増殖に変化を及ぼさなかった。そこで以下の実験では全てADC 10μg/mlのみの効果を検討した。細胞周期はADC処理後5日で対照群と比較してG_1期の減少とそれに対応するG_2/M期の増加を認めたため、ADCはG_2M期制止をきたすことが確認された。分化誘導の指標としての細胞形態と細胞内アルカリフォスファターゼ(AIP)は、対照群では変化しなかったがADC処理後5日にて細胞の平坦化と細胞内AIPの上昇を時間経過とともに認めた。細胞死の指標としてのアポトーシスは、対照群では全細胞中約5%しか認められなかったがADC処理にて全細胞中約25%認められた。アポトーシス関連抗原であるLewis Y抗原の発現は対照群では全細胞中約2%しか認められなかったがADC処理にて全細胞中約45%に認められた。これらの結果は、DNAメチル化阻害剤 ADCはヒト膵臓癌細胞株を分化誘導及びアポトーシスを誘導するため、膵臓癌に対する分化誘導療法の分化誘導剤として1つの候補になることを示唆するものである。今後in vivoでのADCのヒト膵臓癌細胞株の分化誘導効果を検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)