脱神経筋および再神経支配筋のMRIにおける経時的変化に関する実験的研究
Project/Area Number |
08771144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
菊地 淑人 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60246361)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | MRI / 脱神経筋 / 再神経支配筋 / 自由水 |
Research Abstract |
1987年Shabasらが、末梢神経麻痺によりMRI上その支配筋に輝度変化が生じることを臨床例で報告して以来、MRI上の脱神経筋の変化についての報告が散見されるようになった.しかし脱神経筋が再神経支配される過程において、MRI上どのような変化を示すかについては未だ不明であった.われわれは、ラットの脛骨神経切断・縫合モデルを用いて、下腿三頭筋の再神経支配の経時的に観察し、その所見を検討した.その結果、脱神経筋はMRI上、T1強調画像では等輝度であったが、T2強調画像で高輝度となり、輝度変化として表現されると同時に、筋の横断面積の減少という形態的な変化として描出された.一方、再神経支配筋の変化は、再神経支配に伴う輝度の正常化と、その後の筋の横断面積の回復として表現された.MRIでの高輝度変化は自由水の増加によるものであり、再神経支配によるMRIでの輝度の正常化は、筋線維レベルでの収縮能をはじめとする機能の回復により、自由水が減少したことを示すと考えられた.しかし再神経支配筋の横断面積の回復は強度の正常化より遅れ、筋全体としての機能回復は筋線維レベルの収縮能の回復に比べ、時間がかかると推測された.またMRIでみられた自由水の増加が、細胞内で起こったものか、細胞外で起こったものかは、筋肉の組織学的所見だけからは不明確であった.今後は脱神経筋・再神経支配筋における自由水の動態を調べることで、その病態を研究していく予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)