Research Abstract |
1,表面粗さおよび表面性状について 平均粗さは,粉末冶金,金合金,金銀パラジュウム合金,銀合金の4種類の試料いずれの間にも,有意差が認められなかった.最大粗さは,金合金と銀合金との間に有意差が認められたものの,粉末冶金と他の3種類の鋳造用金属との間に有意差は認められなかった.電子顕微鏡による研磨面の観察では,粉末冶金法により作製した試料片の表面に,築盛時に存在していた球状金属粉末間の空隙や,焼結によって生じるクラックなどは全く観察されず,他の金属の試料と同様,全体としては均一かつ滑沢な表面性状であった. 2,細菌の付着について Streptococcus mutansは,銀合金への付着菌数が他の3種類の試料に比べてやや多い傾向を示したが,粉末冶金,金合金,金銀パラジュウム合金,銀合金の4種類の試料いずれの間にも付着した細菌数に有意差は認められなかった.Streptococcus sanguisは,粉末冶金と銀合金への付着菌数が金合金と金銀パラジュウム合金への付着菌数よりやや多い傾向を示したが,4種類の試料いずれの間にも付着した細菌数に有意差は認められなかった.Streptococcus salivariusはStreptococcus sanguisと同様に,粉末冶金と銀合金への付着菌数が金合金と金銀パラジュウム合金への付着菌数よりやや多い傾向を示したが,4種類の試料いずれの間にも付着した細菌数に有意差は認められなかった.
|