Project/Area Number |
08780483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高木 郁二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20206717)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 水素原子 / 透過 / パラジウム / プラズマ-壁相互作用 / ニオブ / 再結合定数 / 超透過現象 |
Research Abstract |
水素原子の金属中の超透過現象を利用して、プラズマ実験装置における中性水素原子のフラックスを測定するプローブに関する研究を行った。プラズマ実験装置に適した金属の種類や温度等の条件を決定し、透過量から入射フラックスの絶対値を知るための物性値を得ることを目的とした。 測定子としての金属透過膜には、表面を特別に洗浄しなくても超透過を起こす、パラジウムとニオブを選定し、重水素プラズマによる透過実験を行った。その結果、透過量の再現性が優れていることと、比較的低温(450K程度)でも重水素を透過させることから、パラジウムが適していることがわかり、温度範囲を決定した。 次に、プラズマ領域からパラジウムへの重水素の入射量をステップ状に変化させ、透過量の時間応答を測定した。この実験で得られた、非定常状態での透過曲線を解析し、パラジウム中の重水素の透過が再結合律速であることを確認した。これは、重水素の透過量と、プラズマ領域からの重水素の入射量が比例関係にあることを示しており、パラジウムを水素原子フラックスの測定子として利用できることがわかった。 更に、透過曲線の解析結果と、核反応法によるパラジウム中の重水素濃度の測定結果から、パラジウム表面における再結合定数を求めた。これにより、測定子への水素原子の入射量と測定子からの透過量の比を知ることができ、水素原子フラックスの絶対値測定が可能であることが示された。
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