Project/Area Number |
08874089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 順次 東京工業大学, 工学部, 教授 (90111666)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 液晶 / らせん構造 / 強誘電相 / スメクチック層 / ブルー相 / バナナ型分子 |
Research Abstract |
アルコキシ(炭素数n)グループをテイルとするベンジリデンアニリンを1,3-ジヒドロキシベンゼンとエステル結合を介して結合した分子は、バナナ形状を有する。このバナナ化合物は、nが6〜16の範囲で三種のスメクチック相(温度の低い順にSmX_3,SmX_2,SmX_1相)を示し、いずれの相においても、分子のベント方位が一方向にそろって充てんした層を基本とする相構造を有する。ベント方位が、いずれの層で相関をもって同一方向を向いていれば、C_<2V>対称性をもつことになり、強誘電相となるが、実際に、SmX_1,SmX_2がそれにあたることを確認することができた。自発分極の大きさは、それぞれ50nC/cm^2及び200nC/cm^2であった。 一方、らせん構造はSmX_1とSmX_3に認められた。SmX_1ではらせんピッチは数mμであり、SmX_3では450nm程度であった。特にSmX_3では、光の選択反射のため、青く色づくという特徴が見られ、ブルー相と名づけた。らせんのセンスは左,右同等に分布して見られ、らせん発生が確立に支配されているものであることを示す。またSmX_1とSmX_3では、スメクチック層に対するらせん成長の方向が異なり、前者では、らせんは層に垂直に、後者では層に平行に成長することもわかった。
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