システインプロテアーゼによるリーシュマニア感染T細胞機能的分化の新しい制御理論
Project/Area Number |
08877052
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
姫野 國祐 徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝沼 信彦 徳島文理大学, 健康科学研究所, 教授 (50035375)
酒井 徹 徳島大学, 医学部, 助手 (40274196)
久枝 一 徳島大学, 医学部, 助手 (50243689)
|
Project Period (FY) |
1996 – 1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | システインプロテアーゼ / 原虫感染免疫 / リーシュマニア / T細胞 / カテプシンB / Tリンパ球 |
Research Abstract |
リソソーム内蛋白分解酵素システインプロテアーゼの一つであるカテプシンBを特異的阻害剤によって阻害することにより、リーシュマニア感染感受性のBALB/cマウスは、Th2型からTh1型へとCD4^+Tリンパ球の活性化の方向性が変化し、感染に対して抵抗性となることを見出し報告した(J.Immunol.in press)。この結果から、カテプシンBはTh分化を左右する抗原ペプチド/エピトープのプロセッシングに関与していると考えられ、さらにカテプシンBがプロセッシングに関与するペプチドは選択的にTh2型を誘導する可能性も示唆された。感受性のBALB/cマウスではリソソーム内のカテプシンBが質的量的に抵抗性のDBA/2マウス等に比して過剰であるために、エンドソーム内で消化され切り出されるリーシュマニア抗原のモチーフ/エピトープの中でTh2タイプを活性化する性質のものが優位となり、そのためTh1/Th2の均衡はTh2側に傾きTh1機能が抑制されるために感受性となりIgE産生も亢進すると仮定した。そこでリソソーム内カテプシンB活性を特異的阻害剤(CA074)で阻害することによりTh2を抑制できるか、ひいては結果としてTh1機能を増強できるかを感染BALB/cマウスを用いて検討した。果たして予想したごとくCA074投与マウスではTh2機能が阻害されてIgE産生は抑制され、逆にTh1機能が活性化されたため感染に対して抵抗性を獲得した。このことはBALB/cマウスのエンドソームでは、ヘルパーTリンパ球の活性化をIgE産生誘導型であるTh2タイプの応答へと選択的に向かわせるようなリーシュマニア抗原のプロセッシングがおそらくカテプシンBによって行われているということを示唆している。
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)