金微粒子をキャリアーとした外来遺伝子の細胞内導入の研究
Project/Area Number |
08878112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中西 守 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90090472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古野 忠秀 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (80254308)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / 金微粒子法 / 正電荷コレステロール法 / 電気穿孔法 / プラスミド遺伝子 / アンチセンスDNA / ルシフェラーゼ活性 / エンドサイトーシス / 遺伝子導入 / 外来遺伝子 / プラスミド / ルシフェラーゼ / 金粒子 / アンチセンス / 共焦点レーザ顕微鏡 / CAT遺伝子 |
Research Abstract |
遺伝子治療は遺伝病の根元的治療法になるだけでなく、癌やエイズの治療にも有効であると期待されている。しかし、遺伝子治療の臨床応用での成功例はあるものの、その基盤となる基礎研究は著しく立ち遅れており、多くの解決しなければならない問題をかかえている。その一つは安全性が高くて、効率のよい外来遺伝子の細胞内導入法の確立である。そこで、本研究では外来遺伝子の細胞内導入のための非ウイルス系のキャリアーの開発を試みた。具体的には、金微粒子法、正電荷コレステロール法、電気穿孔法等について種々の検討を加えた。導入遺伝子としては、プラスミド遺伝子(CATとLuc遺伝子)とアンチセンスDNAを用いた。遺伝子導入の効率は、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼの酵素活性の測定法、ルミノメータによるルシフェラーゼ活性の測定法、フローサイトメータによる蛍光標識アンチセンスDNAの細胞内取り込み量の測定法、共焦点レーザ顕微鏡による蛍光標識アンチセンスDNAの細胞質と核への分布の測定法を確立して行った。動物細胞の場合には、正電荷リポソームや金微粒子はエンドサイトーシスでもって細胞内に十分に取り込まれることを明らかにした。それゆえ、特に電気穿孔法のような過激な条件を用いることなく、外来遺伝子を動物細胞に導入できることが、判明した。それと同時に、リポソームや微粒子が細胞内にエンドサイトーシスされる際には、DNAと複合体を形成した粒子のサイズが大変重要であることが明らかになってきた。原子間力顕微鏡を用いた実験の結果、粒子のサイズは400nm程度よりも大きく、1.5μm程度よりも小さい中間のサイズが細胞内への導入に最も効率がよいことが明らかになった。これらの本実験で検討したベクターは安全性も高く、遺伝子治療の基盤技術として、今後の研究の進展に大きく寄与するものと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)