細胞膜の動的構造変化とタンパク質相互作用に関する研究
Project/Area Number |
08F08082
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Biofunction/Bioprocess
|
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
高木 昌宏 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VESTERGAARD C.M. 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 外国人特別研究員
VESTERGAARD C. M. 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | リポソーム / 酸化ストレス / ダイナミクス / 分子断面積 / コレステロール / 膜傷害 / アミロイド / ブラウン運動 / 流体力学半径 |
Research Abstract |
細胞は外部環境に応じて、膜の構造を動的に変化させる。膜の動的構造変化は外部環境応答において重要な役割を担っている。外部環境刺激の中でも、酸化ストレスは極めて重要な刺激の一つでありる。しかし、膜の動的構造変化に着目した酸化ストレス研究は、あまり行われてはいない。本研究では細胞サイズのリボソームを用いて、膜中コレステロールの酸化、および酸化コレステロールを含む膜の動的膜構造について調べた。 不飽和脂質dioleoyl-phosphocholine(DOPC)とコレステロールを用いて細胞サイズリポソームを静置水和法で作成した。その後、酸化ストレスとして過酸化水素を用いてリポソームへの刺激を行い、位相差顕微鏡により動的構造変化を観察した。DOPCのみからなるリポソームでは揺動を伴う形態変化は観察されなかった。DOPC/コレステロール両方を含むリポソームでは膜揺動を伴うダイナミックな形態変化が観察された。 このリポソームをHPLC分析したところ、酸化コレステロールである7β-hydroxycholesterol、7-ketocholesterolが検出された。膜中の分子断面積を計算したところ、分子断面積の増加がリポソーム膜の余剰表面積を生み、揺動を伴う膜ダイナミクスを引き起こしたと考えられた。そこで、これらの検出された酸化コレステロールをあらかじめ含むリポソームを作成し、膜ダイナミクスを顕微鏡観察により比較検討を行った。その結果7β-hydroxycholesterol、7-ketocholesterolをそれぞれ、または両方を含むリポソームでも、揺動や形態変化などのダイナミクスが観察できた。以上の結果より、酸化ストレスによる膜ダイナミクスには、酸化コレステロールが重要な役割を担っていることが明らかになった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(24 results)