内部配列空間発光物質を適用した有機電界発光トランジスタの開拓
Project/Area Number |
08F08372
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷垣 勝己 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Yan 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
YAN Wang 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 電界効果型素子構造 / 有機半導体 / 単結晶 / 電界制御発光 / 界面制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は、両極性有機半導体を用いた電界効果型素子構造(FET)によるレーザー発光トランジスタの実現である。昨年度までに実施した研究により、デバイス基板表面の化学修飾によって、電子と正孔がうまくバランスした高キャリア濃度の素子を作製可能であることが分かった。そこで当該年度は、この表面化学修飾技術を適用しつつ、高い発光効率をもった有機半導体を探索してデバイス化することにより有機レーザー発光トランジスタの実現を目指した。有機分子は結晶化の際に主にH会合体構造とJ会合体構造を形成するものに分類される。H会合体はπ電子雲の重なりが大きく電流を流しやすい性質をもつ半面、発光効率が低いという問題がある。また逆に、J会合体は分子間相互作用が弱く発光効率は大きいが、電流を流しにくいという一般的傾向をもつ。有機レーザー発光トランジスタの実現には、H会合体が持つ電流の流しやすさ(高移動度)と、J会合体が示す高い発光効率を併せ持つことが有利と考えられる。本研究では、この二つの性質を併せ持った物質の探索を進めたが、共同研究先である中国吉林大学のグループがこのような目的のもと合成した2,5-diphenyl-1,4-distyrylbenzene (trans-DPDSB)を単結晶化し、FET素子を作製して、その電気伝導特性と発光特性を調べた。この物質はJ会合体の単結晶となるため、移動度は比較的低めであったが、発光効率が非常に大きいためにFET素子において明瞭な発光が認められた。この研究によって、上記のようなH会合体とJ会合体の性質のバランスのとりかたによって、発光特性の向上が望めることが確認できた。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)