Project/Area Number |
08F08449
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Risk sciences of radiation/Chemicals
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
菅澤 薫 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YON-SOO Tak 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター, 外国人特別研究員
TAK Yon-Soo 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ヌクレオチド除去修復 / XPC / リン酸化 / カゼインキナーゼ2 |
Research Abstract |
哺乳類のゲノム全体で働くヌクレオチド除去修復(NER)において,損傷認識因子として必須であるC群色素性乾皮症(XPC)タンパク質が、試験管内でカゼインキナーゼ2(CK2)によりリン酸化され得ることを昨年度までに明らかにした。CK2は細胞の生育に必須であり、タンパク質のリン酸化を介してDNA修復、細胞死、その他のシグナル伝達経路に関わることが知られている。従って細胞内においてXPCが実際にCK2によるリン酸化の標的になるのであれば、この修飾の意義を明らかにすることはNER反応における損傷認識機構の制御を理解する上で重要であると考えられた。そこでまず、細胞内のCK2の活性をRNA干渉法や阻害剤(TBB)を用いて抑制した。CK2の触媒サブユニットに対するsiRNAをヒト細胞株に導入して72時間後におけるCK2の発現をウェスタンブロットで検討したところ、CK2のタンパク質量が90%以上減少していることがわかった。そして、これらの細胞ではXPCの883,884番目のセリン残基(S883/884)のリン酸化レベルも低下していた。またTBBを細胞に処理した場合にも、濃度依存的にS883/884のリン酸化の減少が見られた。これらの結果から細胞内においてもXPCのS883/884がCK2によりリン酸化される可能性が示唆された。一方、XPCのリン酸化が持つ生理的な意義を明らかにするため、S883/884を同時にアラニン(SASA)やアスパラギン酸(SDSD)に置換した変異体を安定に発現する細胞株を作成し、紫外線損傷に対する感受性を比較検討した。その結果、XPCのSASA変異体は野生型と同様な生存率を示すのに対して、SDSD変異体は生存率が若干低下することがわかった。以上の結果から、細胞内においてCK2によるXPCのリン酸化が何らかの機能制御に関わっていることが示唆された。
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