GVHDとGVL/Tのケモカインを標的とした差別化
Project/Area Number |
08F08459
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松島 綱治 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Yong 東京大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 幹細胞 / ニッチ / 骨芽細胞 / CD4 T細胞 / GVHD / MSC / GVL / 免疫不全 |
Research Abstract |
移植片対宿主病(GVHD)に伴う骨髄抑制は、同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)後の死因の約30%を占める感染症や出血の原因となりうる。我々は最近、骨髄抑制がドナーCD4 T細胞による造血ニッチとしての骨芽細胞障害に起因することを明らかにした(骨髄GVHD)。骨髄GVHDを誘導するCD4 T細胞の骨髄浸潤に関与するケモカイン受容体が、骨髄GVHDの治療標的になると考え、各種ケモカイン受容体欠損マウスを用いてその同定を試みた。CCR5, CXCR3, CXCR6などのエフェクターT細胞に発現するケモカイン受容体に加え、これまでに白血球の骨髄遊走への関与が報告されているCXCR4の骨髄GVHDへの関与を検討したところ、Cxcr4^<-1->CD4 T細胞の部分的な骨髄浸潤抑制を認めたが、一方で骨髄GVHDの指標としたB細胞の再構築抑制は解除されなかった。これらの結果から、CD4 T細胞の骨髄浸潤は部分的にCXCR4依存的であるが、CXCR4以外のケモカイン受容体も関与していること、またCXCR4の阻害では骨髄GVHDの予防に十分では無いことが明らかとなった。 また、骨芽細胞障害機序について、前処置として行うX線照射の影響を検討したところ、X線照射による細胞種非特異的な機序と、CD4 T細胞による骨芽細胞特異的な機序が相乗に働くことで、重度の骨芽細胞障害が誘導されることが明らかになった。また、骨髄GVHDを発症した骨髄における間葉系細胞の構成をコロニーフォーミングアッセイにより解析したところ、骨芽細胞の指標であるCFU-OBのみならず、間葉系幹細胞の指標であるCFU-Fも減少しており、骨芽細胞障害の予防・治療には間葉系幹細胞の障害予防/回復促進が必要であることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)