広塩性魚のウナギの食道をモデルとしてイオン輸送機構を解明する
Project/Area Number |
08F08765
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Morphology/Structure
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹井 祥郎 The University of Tokyo, 海洋研究所, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HEALY Jillian M 東京大学, 海洋研究所, 外国人特別研究員
HEALY Jillian M. 東京大学, 海洋研究所, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2008 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 海水適応 / 浸透圧調節器官 / 消化管 / イオン輸送 / Na、K、2Cl共輸送体 / ナトリウムチャネル / カリウムチャネル / メダカ |
Research Abstract |
魚類が海水に適応するためには、海水を飲んでほぼすべての水を腸管で吸収する必要がある。魚類は、食道でNaとClを吸収して海水を希釈し、体液と同じ浸透圧になった希釈海水からイオンをNa,K、2Cl共輸送体(NKCC)を使って腸管で吸収し、それらイオンとともに水チャネル(アクアポリン)を通して水を吸収している。しかし、海水にはNaイオンやClイオン(~500mM)と比較してKイオンの含量が極めて少ないためC10mM)、細胞内から腸管内にKイオンを分泌して効率よく共輸送体を働かせている。本年度は、全ゲノム配列が公表されているメダカを利用して、関係すると予想される全てのKチャネルをメダカゲノムから抽出し、メダカの腸で発現する輸送体をRT-PCRでスクリーニングして、それらのcDNAの全長をクローニングした。さらに、定量的なreal-time PCRにより、これら遺伝子がメダカを海水に移すと発現が亢進するかどうかを調べた。その結果、Kir4.2およびKir5.1という2種類のKチャネルが海水メダカの腸で発現が亢進していること、またKir5.1とKir4.2はヘテロ4量体として存在していることが明らかになった。今後はこれらのチャネルの抗体を作成して、ヘテロ4量体がメダカの腸上皮細胞の管腔側の細胞膜に存在することを共焦点レーザー顕微鏡で確認する。また、これら遺伝子をウナギで同定して、腸の袋状標本とKチャネルの特異的なブロッカーを用いて、実際にこれらKチャネルが管腔内へのKイオンの排出に関与していることを確認する。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)