Project/Area Number |
08J00124
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
鬼塚 政一 Shimane University, 総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 漸近安定性 / 一様漸近安定性 / 定性的理論 / 線形減衰振動子 / 2次元常微分方程式系 / リヤプノフ関数 |
Research Abstract |
平成20年度において、私が主として取り組んだテーマは変数係数をもつ減衰振動子及び2次元常微分方程式系の漸近安定性と一様漸近安定性の研究である。 当該研究開始当初、半分線形微分方程式系の零解の漸近安定性について考察した。この方程式はp-ラプラシアン作用素と呼ばれる応用上重要な項をもち、線形微分方程式がもつ2つの性質のうち「解の定数倍が解になる」性質をもつ。しかしながら、「解の和が解になる」とは限らないことから、線形理論を使うことができない。本研究では、線形理論を用いることなく、ある特別なリヤプノフ関数を構成し、解のエネルギーの増減を厳密に解析することで、零解が漸近安定性であるための十分条件を与えた。 上記の漸近安定性に関する研究を進展させるため、より臨界的な例を考えることが要求された。すなわち、漸近安定であるが一様漸近安定でない例が定理の良さを示すうえで必要であった。例を考察する過程において、コンピュータを使用した数値実験を行うことで、微分方程式の解の性質を予想することができた。この予想を基に、一様漸近安定でないための十分条件を与えることを研究目的とし変数変換とリヤプノフ関数を用いることで、証明を与えた。この成果との比較で、変数係数をもつ減衰振動子の零解が一様漸近安定であるための十分条件も考察し、新しい知見を得た。当該研究によって、2次元常微分方程式系における一様漸近安定性と漸近安定性の違いが明確となり、さらに半分線形微分方程式と線形微分方程式の解構造の類似性が明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)