Project/Area Number |
08J00228
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 義紀 Muroran Institute of Technology, 工学部, PD
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 保型形式 / アイゼンシュタイン級数 / ケッヒャー・マース級数 / フーリエ係数 / p進アイゼンシュタイン級数 |
Research Abstract |
ケッヒャー・マース級数の明示公式とその応用という視点から、これまでの研究を拡張し、さらに新たな現象を発見できた。以下に述べる成果を得た。 1.Roland Matthes氏との共同研究においてガウス数体上の次数2のエルミート保型形式に対する斉藤・黒川リフトの解析的証明を与え、さらにレベル付エルミート・アイゼンシュタイン級数のフーリエ係数を決定した。この研究は以前からプレプリントにしていたものであったが、関連する合同部分群の指標についての定式化をより自然な形に変更した。これらの研究成果をハイデルベルグ大学、マンハイム大学、アーヘン工科大学のセミナーで発表した。 2.菊田俊之氏との共同研究において2通りで次数2のp進エルミート・アイゼンジュタイン級数を定義し、どちらの場合もp進極限として得られたフーリエ級数が次数2でレベルpのエルミート保型形式になることを示した。特に指標がルジャンドル指標の場合、それが次数2でレベルpのエルミート・アイゼンジュタイン級数になることがわかった。1で得られた結果の算術的応用である。菊田俊之氏が第16回整数論サマースクールにおいて、この研究成果の中間報告を行った。 3.桂田英典氏との共同研究によりジーゲル保型形式fが次数2で斉藤・黒川リフトとなっている場合には、fに付随する原始的ディリクレ指標で捻ったケッヒャー・マース級数の明示公式が得られることがわかった。すなわち原始的ディリクレ指標で捻ったケッヒャー・マース級数が、コーネン空間の保型形式とディリクレ指標で捻ったザギエ・アイゼンシュタイン級数から決まるランキン・セルバーグ合成積の線形和で表されることを示した。この研究成果を京都大学数理解析研究所研究集会「保型表現と保型L-函数の数論的研究」で発表した(但し発表者は桂田英典氏)。 4.投稿中であった4つのプレプリントが改訂の後、受理あるいは掲載された。
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