自己組織化機構を用いた超分子構造体のナノ構造制御およびナノマシーンの構築
Project/Area Number |
08J00637
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮脇 敦久 Osaka University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 超分子 / シクロデキストリン / 速度論 / ロタキサン |
Research Abstract |
分子の配列をナノレベルで制御することで構造が明確な超分子構造体が構築される。外部刺激によってその超分子構造を変化させることで、放出や触媒等の機能を有した超分子システムを構築することが可能となる。本研究では構成単位としてシクロデキストリン誘導体を用い、上記のような超分子システムの構築に取り組む。本年度は研究計画の初年度として、シクロデキストリン誘導体の合成と水中において形成する会合体の超分子構造について検討した。光応答性の分子である桂皮酸のパラ位にシクロデキストリンの空孔に対して大きな分子であるアダマンタンを導入し、シクロデキストリンに修飾した。水中での会合性について検討した結果、シクロデキストリンがアダマンタンを包接した数十量体から成る分子間会合体を形成することが示された。一方、光照射後では桂皮酸のシス化に伴い、シクロデキストリンが桂皮酸を包接し、アダマンタンはシクロデキストリンの狭い方の空孔付近に位置した分子内会合体を形成することが示された。したがって、分子間と分子内での会合形成が光照射によって切換可能であることが示された。このように会合体の形状を分子レベルで制御し、その超分子構造を明確にすることは本研究の目指す超分子システムや刺激応答性ナノマシンを構築するうえで極めて意義が高いと言える。さらに、機能性システムへの拡張を目指し、会合体の形成メカニズムついて詳細に検討した。NMRやUV-vis測定を行うことで、会合体の形成の速度論について検討し、シクロデキストリン誘導体の構造と会合形成のメカニズムの関連性について明らかにした。この結果を基に、構成単位であるシクロデキストリン誘導体を適切に合成することで、ナノマシンへの拡張が可能であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)