落葉分解・微生物が植物種の多様性に与える影響の解明
Project/Area Number |
08J00681
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
岩田 繁英 Shizuoka University, 創造科学技術大学院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 植物の多様性 / 繁殖戦略 / 栄養循環 / 繁殖関数の不連続性 / エンドファイト / 個体群動態 / 植物種の多様性 / 栄養塩循環 |
Research Abstract |
多種多様な形質を持つ生物は様々な相互作用の下で多くの種が共存している.本研究はその中でも植物に注目し多種多様な種が共存する機構について研究を行う.植物は栄養塩を外部から摂取し子孫を残す.そして栄養塩は外部からの供給のほかに植物の落葉による栄養塩供給も同時に行われる.本研究は栄養塩の循環と植物の栄養塩利用に注目し多種共存(個体群動態,系の安定性)に対してどのような影響を与えるか明らかにすることを目的とする. はじめに栄養塩の循環を考慮した植物の個体変動の個体数変動を数理モデルにより表現した.その後,数理モデルを植物種が十分時間がたった後で生存しているか,また多種が共存状態にあるかに注目して解析を行った.構築した数理モデルにおいて,全体の栄養塩量は一定,リター分解速度は極めて速いと仮定した.そのため,植物自身が枯死すれば,枯死した植物に含まれていた栄養塩は繁殖に利用できる.もし,植物により分解の速度が違うのであれば枯死した植物に含まれていた栄養塩量は数年後に利用可能となる点で異なる.植物には3種類の戦略をとる1.常に繁殖を行う,2.利用できる栄養塩量が一定量以上になったら繁殖を行う.このモデルでは戦略1の種が必ずいると仮定している.多種系については前年度に解析を行った.本年度は,それぞれが戦略1と戦略2(または3)をとる2種について考えた.そちらの個体群においても共存は可能である.この2種が一年生と多年生である場合の植物の共存を考えた.このとき多年生植物が有利になればなるほど系自体は不安定化することが明らかになった.更に,一年生植物のバイオマスが大きく,多年生植物のバイオマスが小さい場合には共存する可能性はなくなる.栄養塩への分解が極めて遅い場合,植物が栄養塩をどのように利用するかの方が栄養塩の分解速度よりも重要となる数値計算から予想される.
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)