一次元光格子中における冷却フェルミ原子の動的性質の解析
Project/Area Number | 08J00707 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | Osaka University |
Research Fellow |
山本 篤史 Osaka University, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost : ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009 : ¥600,000 (Direct Cost : ¥600,000)
Fiscal Year 2008 : ¥600,000 (Direct Cost : ¥600,000)
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Keywords | 光格子 / 密度行列繰り込み群 / 時間依存密度行列繰り込み群 / 強相関電子系 / 冷却原子 / 量子エレクトロニクス |
Research Abstract |
レーザー冷却技術の発展により1995年、中性原子気体のボーズ・アインシュタイン凝縮が実現した。以来、ボーズ原子系を中心に中性原子を数百nKという極低温まで冷却し、その諸性質を解明する、いわゆる冷却原子系の物理が実験・理論の両面から精力的に行われている。特に、近年では実験が大きく進展しておりフェルミ原子を極低温で取り扱うことが可能であるため、フェルミ原子系の理論的研究が興味深いものとなっている。本研究ではレーザーによって作成される人工的な講師である光格子における冷却フェルミ原子の諸性質について、数値的解析手法である密度行列繰り込み群法を用いて解析を行った。具体的には、周期的に格子の形状を変調した超格子構造に起因する絶縁体領域や相関効果について明らかにした。さらに、近年実験において、量子エンタングルメント状態の解明などに期待されている光格子中における冷却フェルミ原子の時間依存性について明らかにした。これらの系に対して、数値的手法についても拡張を行い、時間依存密度行列繰り込み群法をこのモデルに対して適用した。ここでは、超格子構造を瞬間的に変調させ、原子が初期の位置からどのような振る舞いを見せるかに注目した。その結果、原子間において斥力相互作用が強く働くにもかかわらず、原子同士でペアを組みながら格子中をホッピングするような直感とは反する性質を明らかにした。これらの結果を、国際会議、シンポジウム等で報告し、論文にまとめた。
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Report
(2results)
Research Products
(11results)