非一様ポテンシャルを持つフェルミ粒子多体系における量子相の競合
Project/Area Number |
08J00848
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤原 祐介 Kyoto University, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 光格子 / 超流動 / 変分モンテカルロ法 |
Research Abstract |
非一様ポテンシャルに起因した興味深い物性が発見されており盛んに研究されている。その代表的なものとして、冷却原子気体をレーザー光による格子ポテンシャル中に閉じ込めた光格子系が挙げらる。2次元光格子中の引力相互作用するフェルミ粒子系において期待される、空間変調したs-波的な超流動状態について解析を行った。ここでは、空間変調したBCS的な超流動試行関数を導入し、また、変分モンテカルロ法を用いることで、このBCS的な平均場状態に局所粒子相関効果、最近接サイト間の相関効果を考慮した解析を行った。その結果、局所粒子密度が<ni>~1.0となる領域においてチェッカーボード型の密度揺らぎが局所的に増大することを示した。この密度揺らぎは、微小な摂動により安定化し、超流動状態と密度波状態が共存した超固体状態が実現し得ることを示唆した。 加えて実験的な観測可能性に注目し、系において実現しうる種々の超流動状態の性質が、観測可能量である運動量分布やノイズ相関関数にどのように反映されるかについて平均場解析を行った。このとき、原子間の引力相互作用とトラップポテンシャルの曲率を系統的に変化させることで、それぞれの効果が観測量にどのように影響するかを確かめた。その結果、ノイズ相関関数において、弱相関のBCS超流動状態や強相関のボーズ・アインシュタイン凝縮を特徴付けるピーク構造を確かめることができ、超流動状態の性質を実験的に明らかにする方法を提案した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)