大気チェレンコフ望遠鏡を用いた活動銀河核からのガンマ線放射の時間変動観測
Project/Area Number |
08J00938
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics 1
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
水上 拓 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | X線γ線天文学 / 超高エネルギーガンマ線 / 銀河中心 / パルサー風星雲 |
Research Abstract |
私は今年度、2008年に取得したHESS J1614-518の観測データの解析を行い、放射機構について議論をして、制限を与えた。HESS J1614-518は2005年にHESSによって発見されたTeVガンマ線未同定天体であり、ガンマ線の放射機構は明らかになっていなかった。そこで私はHESS、Suzakuによって得られていたスペクトルにCANGAR00-III望遠鏡の観測データの解析で得られたスペクトルとGeVガンマ線衛星Fermiによって新たに得られたスペクトルとを合わせて放射機構の議論を行った。 ガンマ線放射が電子起源である場合、ガンマ線を逆コンプトン散乱、X線をシンクロトロン放射で説明することは出来ないことを明らかにした。また制動放射の場合、陽子密度600個/cc程度でスペクトルは説明可能であるが、この場合放射形状を自然なモデルで説明することは不可能であり、TeVガンマ線は電子起源の放射ではないと結論付けた。 次にガンマ線放射が陽子起源である場合、X線放射が一次電子によるとしたとき磁場としては200μGが必要であるという制限を与えた。また陽子から生じたパイ中間子が崩壊したミュー中間子がさらに崩壊して出す電子・陽電子によるシンクロトロン放射も計算した。X線放射は二次電子では説明不可能であるが、電波・赤外線で二次電子のシンクロトロン放射を検出すれば陽子起源を示すものであるという結果を得た。 この結果を用いてエネルギー収支の観点から、このような陽子を加速し得る天体として超新星残骸と星団があることを示した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)