Project/Area Number |
08J01006
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
弓本 佳苗 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 定量的プロテオーム / ユビキチンリガーゼ / 網羅的同定 / 酵素-基質 |
Research Abstract |
1.網羅的基質同定法の確立 本研究では、全てのF-boxタンパク質に応用可能な網羅的基質同定法の構築を目標としている。このため、最初にモデル系として既に酵素-基質関係が明らかになっているSkp2-p27系(F-boxタンパク質=Skp2、その基質分子=p27)を用いて結合条件の最適化を行った。この結合をベースとした方法の欠点は、F-boxタンパク質と基質が結合すると基質分子は速やかに分解されてしまうということだったが、Skp2のF-boxドメインへ特殊な点変異を導入することにより、p27とは結合するが分解しない状況を作り上げることに成功し、この問題を克服した。また、逆にこの性質を利用して野生型と変異型Skp2への結合性の差異を定量的プロテオーム解析法であるSILAC法で測定することにより、容易にp27を含む基質候補分子の同定が可能となった。 2.新規基質探索への応用 次に、別のモデル系であるFbxw7-c-Myc系(F-boxタンパク質=Fbxw7、その基質分子=c-Myc)を用いてMFAS法の適応を検討した。その結果、MEAS法で変異型Fbxw7特異的に結合するタンパク質として、既知の基質であるc-Mycを同定した。この他にも、Fbxw7の基質認識配列を含んだ13つの新規基質候補分子を同定した。このうち3つの基質候補について解析を行い、実際に基質であることを確認した。これらの3つの新規基質はそれぞれ骨・軟骨・脂肪への分化に必要なことが報告されているが、分化実験の結果からFbxw7が実際に新規基質の分解を介して間葉系の分化に重要な働きをしていることを示した。 3.新規F-boxタンパク質への応用 MFAS法は全てのF-boxタンパク質に応用可能である。われわれのグループはMEAS法を用いて現在約5種類の新規F-boxタンパク質の基質同定を始めており、既知の基質を含めて複数の新規基質を同定している。また現在Cul2、Cul3、Cul4複合体のユビキチンリガーゼについても基質同定を試みており、新規基質について精力的に解析を行っている。今後は複合体型のユビキチンリガーゼだけではなく、単分子型のユビキチンリガーゼについても同様に結合を指標にした解析を行うべく解析を始めている。
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