重度視覚障害者における触運動知覚による図形成分としての線の認知に関する研究
Project/Area Number |
08J01256
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Special needs education
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森 まゆ 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 触図 / 点図 / 点字図書作製技術者 / 実態 / ガイドライン / 角度 / 全盲者 / 点図の線 / 点間隔 / 点サイズ / 識別容易性 / 重度視覚障害者 / 識別性 |
Research Abstract |
本年度は以下の研究1の実施・分析・論文執筆、研究2の実施・分析を行った。 研究1 点字出版所の技術者における触図作製の工夫に関する実態調査-視覚的な図のよみとりやすい触図化の観点から- 目的は、触図作製の専門家における、読みとりやすい触図の作製方法及び観点について明らかにすることであり、日常的に点字出版所において触図の作製に携わっている全国の点字出版所職員を対象に調査を行った。その結果、亜鉛板製版による点図がもっとも作製されることが多かったが、その技術の継承が重要であると考えられた。共通の明文化されたガイドラインはほぼないことが推察された。また、視覚的な図の触図化においては、触図にするか否かの選別と図に盛り込む情報の選別において、(1)内容理解の側面、及び(2)触察難易性の側面の2つの観点が見いだされた。前者については教員の助言が重要であり、後者については点字を使用する触読校正者の意見の尊重が必要であると考えられる。加えて触図作製における表現については、文部科学省著作点字教科書編集資料等において指摘されてきているような、グラフごとの表現方法の違いやグラフに盛り込む線の本数など、いくつかの観点が改めて確認され、今後はこれらの観点からのさらなる検討が必要であることが示された。研究1は「読みとりやすい触図の作成方法に関する基礎的調査-点字出版所職員を対象に-」として日本特殊教育学会において発表した後、論文として障害科学研究に投稿した。 研究2 交差する点図の2線の識別容易性に及ぼす角度及び分岐する本数の影響 研究1において指摘された観点の中から、角度及び線の本数を要因とし、識別容易性に及ぼす影響を実験によって検討した。折れ線グラフ等で識別が必要となる線の交差を簡略化し、線の分岐において線を識別する課題を作成し、対象者15名に実施した。角度及び分岐する本数が識別容易性に及ぼす影響を明らかにした。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)