Project/Area Number |
08J01308
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geochemistry/Astrochemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北台 紀夫 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | グリシン / 生命の化学進化 / 重合反応 / ペプチド / 熱力学 / 水和反応 / 無水塩 / 脱水反応 / アミノ酸 / モンモリロナイト / 吸着 / 赤外分光法 / ATR-IR / 非晶質シリカ / ATR-IR法 / 解離状態 / リシン |
Research Abstract |
アミノ酸の脱水-重合化は生命の化学進化にとって不可欠な過程である.しかしながら,この反応は熱力学的に不利であり,水溶液中ではほとんど進行しない.一方地球表層では鉱物や塩などの様々な水和反応が進行しており,これらの反応は多くの場合熱力学的に有利である.このため,もしアミノ酸の重合化(例えば2Gly→GlyGly+H_2O)が鉱物や塩の水和化(例えばM+H_2O→M・H_2O)と水分子を介して結びつけば(例えば2Gly+M→GlyGly+M・H_2O),この熱力学的問題が解決される可能性がある.この可能性を検証するため,本研究ではまず単純な水分子の取り込みによって水和する4種の無水塩(MgSO_4, SrCl_2, BaCl_2, Li_2SO_4)を用い,最も構造が単純なアミノ酸であるGlyとの水和-脱水相互作用を実験的に調べた. 実験では,各Glyと塩との混合物の140℃での最大20日間の加熱行った.HPLCを用いた分析によって,Glyの重合化は塩との混合により大きく促進され,促進効果はMgSO_4>SrCl_2>BaCl_2<Li_2SO_4の順となることが分かった.GlyとMgSO_4との混合物からは6量体までの重合物が確認され,20日間の加熱により合計の重合量は初期のGly量の7%にまで達した.この合計量はGlyのみを加熱した場合に比べて約200倍多かった.次にGlyとMgSO_4との混合物のXRD測定を行ったところ,加熱によりMgSO_4・H_20の生成が確認された.これらの結果はGlyと塩との水和-脱水相互作用が起こったことを示している.またGlyの重合化は,混合した塩がより大きい負の水和Δ_rG^oを持つほどより進行するどいう傾向が得られた.この傾向はGly重合化への鉱物や塩の促進効果を見積もるための指標の1つとして利用できる可能性がある.
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Report
(3 results)
Research Products
(23 results)