Project/Area Number |
08J01697
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大平 豊 Osaka University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 超新星残骸 / 衝撃波 / プラズマ / 粒子加速 |
Research Abstract |
超新星残骸のX線の観測により超新星残骸衝撃波近傍では、磁場が星間ガスの3μGから100μG以上に増幅されていることが示唆されている。磁場の値は、衝撃波粒子加速機構の加速効率を決める重要な物理量である。しかし理論的に、どのようにして、どの程度まで増幅されるのかはわかっていない。また、超新星残骸は銀河宇宙線の源として最有力天体であるが、理論が予言する宇宙線のエネルギースペクトルと、地球で観測される宇宙線のエネルギースペクトルは異なり、矛盾する。本年度は、これらの問題に重点をおいて研究を行った。 超新星残骸からはHαも観測されていることに着目し、中性粒子が無衝突衝撃波へ与える影響について調べた。線形解析によって、衝撃波下流では磁場を増幅する無衝突プラズマ不安定性が発達することを明らかにした。また、衝撃波の構造も変えることを示した。さらに宇宙線によって、衝撃波上流のプラズマが衝撃波に達する前に減速する場合は、中性粒子のイオン化を考慮すると、衝撃波上流での磁場の増幅、衝撃波の圧縮率の変化、衝撃波波乗り加速が生じることを示した。 また、超新星残骸で加速された宇宙線が、超新星残骸から逃げ出すときに、エネルギーの高い宇宙線ほど早く逃げ出すことを考慮して、逃げ出した後の宇宙線のエネルギースペクトルを調べた。その結果、逃げ出したあとのエネルギースペクトルは、加速領域のエネルギースペクトルと異なることを明らかにした。スペクトルの違いは、逃げ出す宇宙線のエネルギーの時間依存性と、超新星残骸内部の宇宙線総量の時間依存性によることも明らかにした。また、新しく導いた関係式を用いて、地球で観測される宇宙線のエネルギースペクトルを矛盾なく説明できる衝撃波加速理論モデルヘ制限を与えた。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)