Project/Area Number |
08J01889
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
根岸 剛文 Osaka University, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | PEM / Plk1 / 不等卵割 / タンパク質の局在 / Yeast two hybrid screening / BI 2536 / Pull down assay / 発生生物学 / 細胞分裂 / polo like kinase 1 / yeast two hybrid法 |
Research Abstract |
PEMタンパク質は胚後極に強く局在し、中心体の位置を調節することにより、胚後方での不等卵割を含めたホヤ胚の初期卵割面の定位に働くということを私の以前の研究で明らかにした。特に不等卵割においては胚後極と核/中心体の間に微小管束が形成され、それにより核/中心体を後極に引寄せ不等卵割を起こす。PEMはこの微小管束の形成に働いている。さらに近年、PEMが遺伝子の胚性発現を包括的に抑制し、細胞運命においても前後軸に沿ったパターン形成に関わることが明らかになった。このようにPEMの発生における役割は重要性を増している。前年度の研究ではYeast two hybrid(Y2H)を用いたPEMと相互作用を示すタンパク質のスクリーニングによりPlk1を同定した。Plk1は真核生物に広く保存され、生命現象において様々な役割を担っている。 本年度はまずPlk1とPEMの相互作用を生化学的に解析し、PEMがPlk1と直接結合することを明らかにした。すなわちPlk1がPEMとの結合が明らかにされた初めてのタンパク質であるといえる。 また、薬剤により時間限定的にPlk1を機能阻害すると不等卵割時において微小管束が正常に形成されなくなり、また、核の後極への移動も見られなくなった。この薬剤処理による核の移動の阻害はPEMタンパク質を過剰発現させることにより有意に回復させることができた。このことから、Plk1の阻害の影響はPEMの働きが異常になった可能性が考えられる。実際、Plk1阻害胚ではPEMの胚後極での局在が異常になり、PEMの働きの一つである胚性遺伝子発現の抑制も一部見られなくなる。これらの結果はPEMを中心とした不等卵割メカニズムの詳細に迫るものであり、また、真核生物で高度に保存されたPlk1の新しい役割を明らかにしたと考えられる。
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