Project/Area Number |
08J02420
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
星野 学 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 単結晶X線構造解析 / 光励起構造 / Punp-Probe X腺回折 / 放射光X線回折 / 電子密度解析 / 光励起電子移動 / 光物性 / 光触媒 / 結晶構造 / 金(I)錯体 / 発光材料 |
Research Abstract |
光触媒分子Acr^+-Mesの光励起構造について、放射光X線を利用したPump-Probe単結晶X線構造解析によって直接観察することに成功した。従来の分光研究ではAcr^+-Mesの励起最安定状態は電子移動状態と三重項励起状態の2つの異なる報告が行われていたが、本研究で直接観察した光励起構造は電子移動状態の生成を強く示唆する結果であった。直接観察した光励起構造とDFT計算結果との比較でも電子移動状態の生成が支持され、今後さらに分光実験の補足によってAcr^+-Mesの励起最安定状態が電子移動状態であることを明確に示すことが可能であると考えられる。これによって議論が続いていたAcr^+-Mesの励起最安定状態に関して結論を得ることが可能であり、今後のAcr^+-Mesを利用した光触媒反応の研究開発が飛躍的に発展することが期待できる。また、結晶内における分子周辺環境に注目して考察を行った結果、Acr^+-Mesの光励起構造変化が結晶中で立体障害の少ない方向に起こることを明らかにした。加えてAcr^+-Mesの光励起構造変化に伴い、結晶内で共存する対アニオンであるClO_4^-の位置と配向も協同的に変化することがわかった。これらの結果は結晶内部における光励起分子構造変化が結晶構造と密接に関係していることを意味しており、本研究のもう一つの対象分子である3配位金(I)錯体の研究成果と共通することから、Acr^+-Mesの光触媒機能も分子周辺環境をデザインすることで変化させることが可能であると期待できる。
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