Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
本研究では,近年益々その需要が高まっている画像認識処理に適した,組込み向け画像認識プロセッサのアーキテクチャを提案することを目的とする.前年度の研究により,特に歩行者の認識においてCoHOGと呼ばれる特徴量抽出手法が有用であるという知見が得られ,これを用いた認識システムの構築に向けた検討を行ってきた.今年度は前年度の成果を元に,ソフトウェア,ハードウェアの両面からCoHOGを用いた認識アルゴリズムの高速化検討を行い,それに基づき実時間認識システムの構築を行った.まず,ソフトウェアによる高速化検討として,識別器を多段接続することにより,認識制度を落とさずに処理速度を向上させる手法を提案した.本手法により世界最高水準の歩行者検出精度を維持しつつ,処理速度を約3倍向上させることが可能となった.しかし提案手法を適用しても依然として計算量が多いため,次にCoHOG特徴量を高速に計算可能な専用ハードウェアの開発を行った.提案ハードウェアではCoHOGのアルゴリズムに含まれる並列性を十分に活用した,高度な並列アーキテクチャを採用している.これにより,FPGAへの実装,評価を行った結果,CPUと比較し100倍以上の高速化を達成した.さらに提案アーキテクチャでは,アルゴリズムに含まれるヒストグラム生成と内積演算を融合する手法を採用しており,これにより回路規模を大幅に削減することに成功した.本手法は特許としても現在出願中である.また,上記提案ハードウェアをFPGAボード上に実装し,実際にカメラから取り込んだ画像から実時間で歩行者検出を行うことが可能な認識システムの構築も行った.これにより,実環境における認識精度の評価を行うことが可能となった.また,提案システムはCoHOG以外の画像認識アルゴリズムの評価が行えるため,組込み画像認識の評価プラットフォームとしても有用なものである.
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