Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
申請者は,SPE(固体高分子電解質)電解を応用した露出SPE電解法を考案し,これを用いた新規過酸化水素合成法を提案している.この方法は,[AC(活性炭)+VGCF(カーボンファイバー)]カソードをO_2気流中に露出させることにより水と空気(O_2)からの酸,アルカリ,支持塩を含まない過酸化水素水を一段合成できる利点がある. 露出SPE法の特徴である三相界面反応場を他の合成反応へ発展させるため,水相と気相あるいは水相と油相などの異相が関わる酸化還元反応において,三相界面反応場が有効に作用するか検討した.具体的には,水を還元剤に用いたCO_2還元,COとアルコールからの炭酸エステル合成,水を還元剤に用いたへキセンの酸化反応を検討した.各々の反応に適切な電極触媒(固相)を選択・開発した結果,CO_2還元反応にはCoポルフィリン担持炭素電極触媒,炭酸エステル合成にはPd担持炭素電極触媒,へキセンの酸化反応にはPt担持炭素電極触媒が有効であった.そして,電解反応条件を適切化することにより,有意な速度で反応が進行することを実証した.また,TPD,IR,XRD,XPS,SEMにより電極触媒のキャラクタリゼーションを行い活性点構造を明らかにし,触媒作用機構を提案した.このように,露出SPE法の特徴である三相界面反応場を活用して,合成反応が進行することを実証することで,電解合成の新領域を開拓した.
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