シリコンナノワイヤトランジスタにおける電気伝導特性に関する研究
Project/Area Number |
08J02602
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electron device/Electronic equipment
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
陳 杰智 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 半導体 / MOSトランジスタ / 移動度 / ナノデバイス / 量子効果 / ナノワイヤFET / 正孔 / 量子閉じこめ / ナノワイヤ / シリコン |
Research Abstract |
シリコン(100)面は(110)面に比べて電子移動度は大きいが正孔移動度は小さいことが知られている。今年度は,シリコン(100)基板上に作製したシリコンナノワイヤトランジスタの移動度に焦点をあて,電子移動度と正孔移動度の評価を行った。(100)SOI基板上にnタイプおよびpタイプのシリコンナノワイヤトランジスタアレーを作製した。ナノワイヤ幅は5nmから15nmと極めて細い.ナノワイヤ高さは5nmから10nmである。移動度をスプリットCV法で正確に求めるため,ナノワイヤの本数は1本ではなく,アレー状に500-1000本配置した。これによりゲート容量の測定が容易となり正確に移動度を評価することができる。ナノワイヤの報告は[110]方向である.結果を以下にまとめる。 シリコンナノワイヤの電子移動度は,(100)面のユニバーサル移動度よりわずかに小さくなるが,作製プロセスの改善により移動度の劣化が極めて小さく抑えられることがわかった.一方,シリコンナノワイヤトランジスタの正孔移動度は,強いワイヤ幅依存性を示した.特にワイヤ幅9nmのナノワイヤトランジスタでは,正孔移動度が(100)面のユニバーサル移動度を超え,約2.3倍も高い移動度を示すことを世界で初めて明らかにした.ワイヤ幅5nmという最小サイズのナノワイヤでも正孔移動度がユニバーサル移動度を超えた.これらの移動度の向上は,正孔の有効質量の異方性と量子閉じ込め効果により,正孔が移動度の高い(110)面の側面により多く存在しているためと考えられる。このようなナノワイヤに特有の特性向上現象は,デバイス応用上極めて重要である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)