脊椎動物初期発生におけるCaMキナーゼカスケードの分子解析
Project/Area Number |
08J02653
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kagawa University (2009) Ehime University (2008) |
Principal Investigator |
二村 貴樹 Kagawa University, 農学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | zebrafish / protein kinase / protein phosphatase / CaM kinase / CaMKIV / CaMKP / CaMKP-N / ゼブラフィッシュ / CaMキナーゼ / CaMKホスファターゼ |
Research Abstract |
CaMキナーゼホスファターゼ(CaMKP)とその核局在型アイソフォームであるCaMIKP-Nは多機能性CaMキナーゼ(CaMKs)群を特異的に不活性化する酵素であるが、生体内においてどのような働きをしているかは不明であった。そこで脊椎動物のモデルとしてゼブラフィッシュを用いて、初期胚においてCaMKPとCaMKP-Nの遺伝子発現を抑制しその影響を調べた結果、奇形を生じ、この異常はCaMKPまたはCaMKPNの発現量の低下に伴うCaMKs活性の上昇が原因として考えられた。CaMKP社Nは核に局在するCaMKIVの活性調節に関与していると考えられため、ゼブラフィッシュCaMKIV(zCaMKIV)の機能を明らかにすることにした。zCaMKIVの一次構造はラットCaMKIV(rCaMKIV)と比較してC末端領域が大きく欠損していることを見出した。そこで、このC末端領域欠損の影響を調べるため、rCaMKIVとzCaMKIVの性質を比較した。その結果、両者で活性化機構と細胞内局在に大きな違いはみられなかったが、基質特異性に差がみられた。本研究によりCaMKIVのC末端領域が基質特異性に影響を与えることを明らかにした。また、ゼブラフィッシュ脳における内在性CaMKP-Nを解析した結果、その融部に核移行シグナル配列を含むC末端領域が分解を受けていることを見出した。この分解断片の細胞内局在を調べたところ、核ではなく細胞質に局在することが明らかとなった。さらにCaMKP社NはC末端の分解に伴い活性化されることが判明した。このCaMKP-Nの分解はプロテアソーム阻害剤で処理することにより抑制された。以上の結果から内在性のCaMKP社Nはプロテアソームによる分解に伴い活性化され、さらに核から細胞質に移行することにより細胞質に局在するCaMKsの活性を負に調節していることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)