Project/Area Number |
08J02746
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics 1
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金末 猛 九州大学, 工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | レーザーイオン源 / 重イオン源 / 直接プラズマ入射法 / RFQ線形加速器 / 重イオンビーム / DPIS / 線形加速器 |
Research Abstract |
本研究は重イオンビームの大強度化を目的とし、特に炭素ビームについて研究してきた。本年度は昨年度までの研究成果をもとに、大強度炭素イオンビーム加速を目指し、レーザーイオン源、ソレノイド磁石、RFQ線形加速器を利用した加速実験を行った。昨年度までの研究では、ソレノイド磁場をイオン源のプラズマ輸送部に印加すると加速ビーム電流が増大することを実証した。しかし、ソレノイド中を通過するレーザー生成プラズマの振る舞いを計測することができなかった。そこで、ソレノイド磁石内部に挿入可能でビーム軸垂直方向のイオン分布が測定可能な電流プローブを製作し、レーザー生成プラズマの振る舞いを磁場0~350ガウスの条件で測定した。その結果、磁場印加時にプラズマはビーム軸垂直方向に閉じ込められるが、ビーム軸方向には膨張を続けることが明らかになった。この結果はレーザーイオン源の特徴である高ピーク電流を保ちながらビームの長パルス化が可能であることを意味する。また、ソレノイド磁石下流ではイオンは電子の動きに追随し、ビーム軸垂直方向に発散する傾向にあることが判明した。次に、RFQ線形加速器とイオン源を炭素4価イオン用の条件に合わせて炭素ビーム加速実験を行った。その結果、ソレノイド磁場を900ガウスに設定した状態で、ピーク電流35.8mA、パルス幅2.1μs、粒子数1.2×10^11個の炭素4価イオンビーム加速に成功した。同様に、炭素6価イオン用条件でも加速実験を行った結果、ピーク電流32.8mA、パルス幅1.6μs、粒子数5.2×10^<10>個の炭素6価イオンビーム加速に成功した。これらの加速ビームは、従来の最大ピーク電流であり、ビームパルス幅は4倍程度増加している。以上のように、本研究によりレーザーイオン源で高ピーク電流を保ちながら長パルス化を行う方法を実証し、数十mA以上の重イオンビームが唯一加速可能なレーザーイオン源の高度化が達成された。
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